【掲載報告】CA-E No.324: L-Crowdによる日本の書誌誤同定/書誌割れ問題の解決に向けて
こんにちは,lumelyです.
授業資料としてBD付きガイドブックを買ってきたのですが,うちにはBD視聴環境が無くて困っています.DVDとCD再生環境も欲しいのですが,安価で耐久性なども良い環境があればご教授頂けると嬉しいです.モニタ,スピーカは別途用意するので再生・出力が出来れば何でもよいです .
今私が同率1位タイ程度のエフォートを割いている取り組みは「都道府県総合目録の将来像に関する研究プロジェクト」なのですが,その宣伝の一環としてCA-Eに記事を掲載頂きました.カレントアウェアネス-Eは国立国会図書館が運営する,図書館及び図書館情報学に関する最新ニュースを配信するメールマガジンです.
3行でまとめ
- 書誌誤同定/書誌割れ問題を解決する可能性がある唯一の現実的な手段はクラウドソーシング
- 「都道府県総合目録の将来像に関する研究プロジェクト」で配信している書誌同定タスクは2017年5月中旬ごろまでには大幅にアップデートを行うため今後にご期待頂きたい
- 上記プロジェクトの紹介記事がCA-Eに記事を掲載.エンジニアではない人にもある程度取り組みの内容を理解して頂けるよう,用語には非常に注意を払った
目次
- 3行でまとめ
- 目次
- 背景: 書誌誤同定/書誌割れ問題,ISBN
- L-Crowdと都道府県総合目録の将来像に関する研究プロジェクト
- 書誌同定を行うマイクロタスク
- タスクデザインと今後の予定
- CA-E1907
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とある国公立大センター教員(特任助教)の労働時間
こんにちは,lumelyです.
ポケモンGOが大変楽しいです.進化アイテムの輩出率はもう少し緩和してくれてもいいのではないかと思いますが.
大学教員になってそろそろ1年になりますが,この職業はそこまで稀少というわけでもないのにも関わらず,「忙しい」「暇」と真逆の言説が巷では溢れかえっているように思えます.しかも,私の知る限りそれらは印象論の域に留まっており,建設的な議論には全く繋がっていません.そこで,着任1年目のある国公立大センター教員(特任助教)に全面的にご協力頂き,3週間の研究時間と研究以外の業務の時間を計測したので一つの指標として公開します.
3行でまとめ
- データを伴わない印象論により大学教員の忙しさが語られていることに問題意識
- とある着任1年目の国公立大センター教員(特任助教)の研究,業務時間の合計は土日も含めて平均8時間
- 同様のデータがこれを契機に公開されていくことにより,客観的で建設的な議論に繋がることに期待
目次
- 3行でまとめ
- 目次
- はじめに ~日本において大学教員になるには
- 大学教員の評価
- 大学教員にまつわる俗説と執筆の経緯
- 調査方法
- 調査結果
- 解説
- 考察,まとめ
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2017/01/23 openBDセミナー 質疑応答文字起こし
2017/01/26 14:23修正:
facebookのグループ,openBD 情報共有にて,語研の高島様から「JPコード」となっている部分は「JP-eコード」のことであること,また最後の質問者はリブライズの河村氏であることをご本人からご指摘頂きましたので,そのように修正いたしました.
2017/01/26 01:10修正:
ゴケン(?) タカシマとなっていた箇所について,株式会社語研の高島利行氏ではないかというご指摘を頂きましたので,そのように修正いたしました.
こんにちは,lumelyです.
最近,趣味の一環として漫画を集めているのですが,中々読む暇がありません.1,000冊は本棚からオーバーフローして現在床に平積みになっている状態なので,卒業・修了等で本棚を廃棄する予定の筑波大生がいれば是非ともお声がけください.
先日の2017年1月23日にNIIにて,「書誌情報・書影を自由に」と謳うAPIであるopenBDのセミナーが開催されました.行く前の所感としては(結果的に)中小出版社の集まりである版元ドットコムのAPIがカーリル協力のもと高速になりました,くらいの話かと思っていたのですが,その実体はJPROを巻き込むことにより,日本の出版界の未来を左右するといっても過言ではない一大プロジェクトだと認識しました.
セミナーのほぼ全ての様子は既に公式にカーリルのスタッフによってYouTubeにアップロードされていますが,書籍のユニークキーのはずなのに現実にはユニークキーとして機能しないISBN,めちゃくちゃな書誌データに悩む関係者や,このopenBDプロジェクトのみならず日本の書誌データの未来に関する展望など,非常に有益な議論が質疑応答で行われていましたので,是非とも多くの人に読んで頂きたいと思いその全文を文字起こししました.
この文字起こしは公式にopenBDプロジェクトに問合せし,そのご厚意により公開許諾を頂いているものですので,その権利はopenBDプロジェクトにあります.ただし,ところどころURLを貼ってはおりますが,特に人名あたりは聞き取りにくい部分があったため,間違いがあるかもしれません.それは全て書き起こしを行った私の責任です.もし何かお気づきの点があれば池田光雪( mitsu[at]lumely.me )までお知らせいただければと存じます.
ちなみに,京都府立図書館の福島様から言及のあった書誌データのクリーニングは,L-Crowdというクラウドソーシングを使った図書館ボランティアを試みるプロジェクトのメンバーとして私も携わっています.ちょっと今は諸事情によりまだタスクを開始できていないのですが,本当にじきに,おそらく1月中くらいにはタスクを配信開始する予定ですので,その際は是非ともよろしくお願いいたします.
続きを読む高速バスつくば号に忘れ物をした場合の対応
こんにちは,lumelyです.
最近,新発売された漫画の1巻,例えば『とつくにの少女』や『能面女子の花子さん』が手に入らないことが多いです.相当部数が絞られているのでしょうか……
つくば号は東京駅とつくば駅及び筑波大学を繋ぐ高速バスとして有名ですが,先日車内に腕時計を忘れたところ,それを受け取るまでに少々手間が掛かったので,手順をまとめておきます.なおつくば号は回数券を使えば片道1,066円,上り限定であれば666円とTXと比べても非常に安く利用できるため,もし利用したことがないのであれば是非ご利用ください.夜の下りの難点は,首都高で高確率で渋滞に巻き込まれるため,1時間半から2時間弱は掛かることでしょうか.また,上りは寄り道をするため渋滞に巻き込まれなくてももっと時間がかかります.
まとめ
- つくば号はジェイアールバス関東(ジェイアールバステック)と関東鉄道が相互に運用しているため,何時何分発のバスに乗ったのかが非常に重要になる
- 遺失物は東京都の深川警察署に届けられ,2週間保管される
目次
- 電話による問合せ~受け取りまでの流れ
- 問合せ先の選択
- バス会社に対する電話問合せ
- 深川警察署に対する電話問合せ
- 深川警察署での受け取り
大学の単位の取り方 2016年度版
こんにちは,lumelyです.
『天野めぐみはスキだらけ!』の剣道描写がかなりしっかりしていていいなと思いました.たとえば8話扉絵は髪周りの描写は気になりますが,面金の本数や目が来る所の間隔,面紐のつけ方などは大変手が込んでいて素晴らしいです.
初回授業も終わった頃ということで,今回は単位の取り方を書きます*1 .学生として大学には9年間もいて,さらに教える側にも何度も回ったことがあるため,そこら辺の先輩に聞くよりは大局的な話になったかと思います.なお,今回は大学生を対象にした記事です.大学院生の場合は180度方向が変わるので,参考にしないでください.
まとめ
- 単位を取って卒業するだけならば遅刻・欠席・居眠りをせず毎日大学に通うだけで簡単にできる.問題はそこで何を学ぶか
- 「あとでやる」はまず上手くできないので,質問,ノート・メモ取りなどで授業を最大限に活用する
- 授業はそれ単独ですぐに役に立つというものでは決してない.発展的な内容の自学自習が必要
目次
- 大前提1:GPAを上げる≒全ての授業で良い評価を得ることのみを目標にしない
- 大前提2:授業はきっかけを与えるものでしかない
- まずは履修登録:変更可能期間や標準履修年次を確認.履修要件を満たしていない場合は事前確認を
- 授業に臨む:前から4番目あたりに座る
- 授業前:音が鳴るものは電源を切るかミュートする
- 授業中:メモはいつでもとれるように
- 授業中:ノートを取ることは手段であり目的ではない
- 授業中:写真撮影は慎重に
- 授業中:眠くなったとき
- 授業中・直後:本当にわからなかったらすぐ質問する
- 授業前後:どうしても休まざるを得ない場合
- 最後の授業:授業評価アンケート
- 期末考査:筆記試験よりもレポートが楽
- 期末考査:「持ち込み可」の試験は難しい
- 期末考査:フォーマットを守らないのは論外
- 期末考査:〆切りを守らないのも論外
- 期末考査:先生は単位を出したくてしょうがない
- 期末考査:時間を掛ければよいレポートができるわけではない
- 授業全体:知り合いを作って一緒に学ぶ
- おわりに:授業の内容が面白いなと思ったら
*1:昔々,某所に単位の取り方という記事を寄稿したのを思い出したのが思い立ったきっかけ
これから大学で学ぼうとする人に向けた,学修に関する話
こんにちは,lumelyです.
漫画は単行本派ですが『ゆらぎ荘の幽奈さん』を1日でも早く出版して欲しいです.
ここしばらくは忙しく,というよりも5月くらいまでは忙しい日が続きそうですが,世が世なら三連休らしいので息抜きも兼ねて記事を書いてみます.前回の記事はどちらかといえば学部3年生向け,さらに言えば一度研究が上手くいかなかった修士~博士を想定して書いた勉強法の記事でしたが,今回はこれから大学で学ぼうとする新入生向けの記事です.
まとめ
- 大学とは,柔軟な発想で物事を考える力と,新たなことに取り組める能力を身に付ける場である
- 大抵のことは取り返しがつくので積極的に挑戦しよう.しかし取り返しの付かないことも確実に存在する
- 大学が次々に打ち出す様々な取り組みは真面目に勉学に取り組むことを暗黙の前提としており,そうではない人にはどんどん生きにくい世の中になっている
目次
- 「知らないからできない」とは言えなくなる,答えがない領域へ
- 何をするも自由,単位を落とすのも自由な大学
- 何でも屋にはならなくてもいい
- 失敗を恐れない.大抵のことはどうにかなる
- Webは開かれている:TwitterなどのSNSには注意
- コピペレポートはリターンがリスクに見合わないので絶対にやらない
- 大学の先生には色々と質問しよう
- 大学という教育の場における流行
- アクティブラーニング
- eラーニング / LMS
- 反転授業
- オープンコースウェア / MOOC / スーパーグローバル大学
- 終わりに:AIとクラウドソーシング